2001年創刊〜2014年現在 倶楽部から一言編
編集・一言 並木克敏
■ 潜在能力について ■ 『《再び》 気で雲を消すことができると思うが』 (福岡 K♂ 2002.03.01) |
『前々号の質問の続きです。雲を消すという人の能力を信じていないよう ですがその理由はどこにあるのですか。潜在能力が未知なものとすれば, 雲を消す能力があったとしても不思議ではないように思うのです。実際, 僕は雲を消すのを見たのです』 ■ 回答 ■ 『私には全くの予想外だったのですが, この種の意見がいくつか寄せられま した。勿論, 「雲を消す」というのは, 非科学的であるという意見が多かった のは, 言うまでもありません。宇宙のビッグバンから, 太陽系の生成, そして 地球上での生命の誕生という壮大なドラマを想像すれば, 宇宙において微 生物のごとき一人の人間が, 素手で自然界の雲をどうのこうのしょうなどと, 畏れおおいと思わないのでしょうか。雲を消して何になるのでしようか。中国 では長年, 北西部で水不足で困っています。そんな超能力があるのなら, 本 場中国へ行って雲を作ってはどうでしょうか。新聞のトップ記事で, 中国の恩 人として感謝されると思いますが。 それでは, 質問にお答えします。貴方は, その超能力者が「消した雲」を見た のではなく, ただ単に「消えた雲」を見ただけなのです。それだけのことなの です。こんなことを気象予報士の森田さんに質問してみれば, 雲の生成から 消滅まで丁寧に説明してくれることでしょう。雲を消すという超能力は, 「消え そうな雲」を選んだだけの, 実に単純で幼稚なトリックなのです。遠隔気功は 私もやりますが, これも超能力ではなく, もう少し知的なトリックが隠されてい るだけなのです』 |