第10章 東洋の健康法 非日常世界での鍛錬法
(98)~(105)
文責 並木 克敏
mikenekobusu バーチャル気功道場
気を考える (98) 西洋医学的な健康法に対して, 気功やヨーガは,日常生活か
ら脱した, 非日常性の世界で行われる健康法である。というのは,鍛錬するとき
の姿勢が,日常生活では決してありえない形だからである。気功の場合には馬
歩椿を, ヨーガでは結跏趺坐という姿勢をとることになる,
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気を考える (99) 一指禅功における「馬歩椿」という姿勢を, 気功に明るくない
人に説明するとすれば, こんな言い方ができよう。馬にまたがった騎手が, 膝を
曲げ腰を浮かしながら, 手綱を握る姿勢と似ている。あるいは, スキーのジャン
プ台を滑走するときの選手の姿勢とも似ている,と。
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気を考える (100) 一指禅功の姿勢には, 虚歩や弓歩というのもあるが, これ
で始まり, これで終わるという基本姿勢が「馬歩椿」である。両足を肩幅に開き
膝を曲げて腰を低くし, 両腕を平行にして前方に突き出す。細かいこと抜きに
すれば, 「馬歩椿」とはこれだけのことである。
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気を考える (101) 似ていないのは,「馬歩椿」という姿勢を保つ時間の長さで
ある。スキーのジャンプ台を滑走している時間は, わずかの数秒であり, 競馬
のレースでさえ, 数分でしかない。一指禅功の基本姿勢である馬歩椿の場合
は, 通常30~40分間, この姿勢を保つのである。
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気を考える (102) この馬歩椿の姿勢を,下半身は微動だにせず,上半身はで
きうるだけ力を抜いて立つ。気功では流派を問わず普遍的な「上虚下実」とい
う姿勢である。膝を曲げて腰を低くし立つと,全体重は大腿四頭筋とふくらはぎに
かかる。だから初心者は, 足腰が鍛えられるまで辛いのである。
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気を考える (103) 初めて馬歩椿の姿勢を体験する人は, 「特にどうってことな
いよ」と軽いノリで始めるが, 十分ほどすると両脚が震えはじめ, そして終了ま
で歯をくいしばるほどの我慢を強いられるのである。縦横無尽に走り回るあの
サッカーの選手でさえ, 馬歩椿の姿勢は辛いと云う。
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気を考える (104) サッカーの選手が,「馬歩椿」の姿勢を辛いと感じるのは, こ
の姿勢が初めから終わりまで, 大腿四頭筋とふくらはぎだけに負担をかけ続け
るからであろう。どんなスポーツでも, 筋肉の緊張と弛緩があるのだが「馬歩椿」
は, ただただ脚に負担をかけ続けるのである。
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気を考える (105) 人間の身体は, 睡眠中でも寝返りを打つように, 同じ姿勢を
嫌うものである。それをあえて, 大腿四頭筋とふくらはぎに負担をかけ続けるこ
とで, 日常の肉体を超えて, 身体の内側にある変化を生じさせるのである。馬歩
椿とは, 日常生活ではありえない姿勢なのだ。
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「第一章東京下町風景への旅」
「第二章同潤会アパートへの旅」