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第8章 運動は, 寿命を伸ばすのか, それとも縮めるのか
(76)~(85)


文責 並木 克敏 














バーチャル気功道場

気を考える (76) 「人生いろいろ」ではあるが, 誰もが健康な今こそが大切

であり, できれば長寿でありたいと願うであろう。ところが, 何が身体にいい

のか悪いのか, 何が寿命を伸ばすのか縮めるのかについては, それほどす

っきりと分かっているわけではないのである。生命は複雑なのだ。

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気を考える (77) その中でも最も意見が分かれるのは, 運動についての功

罪である。運動不足が心肺機能を弱め, 手足の筋肉を衰えさせるのは, 重

力に逆らって生きているのだから, 誰もが経験的に知っている。運動は人の

健康によいと思えるのだが, しかし運動量については諸説紛々である。

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気を考える (78) 激しい運動を日常的に行うスポーツ選手の場合, それが

身体にいいのか悪いのかについては, 現在のところ正解があるわけではな

い。あるいは, スポーツと平均寿命との関係についても, 相反する二つ意見

があって定説はないのである。スポーツ産業との絡みなのだろうか。


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気を考える (79) 英国の医学雑誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」

に、オリンピックの歴代全メダリストは, 一般の人に比べて2年10ヶ月寿命が

長いとする研究結果が発表されている。全メダリストといえば, ママさんバレ

ーとは違い, 日常的に極限まで肉体を酷使する人である。

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気を考える (80) 全メダリストが一般人より長生きだとするヨーロッパ人の主

張に対して, 日本では体育系と文科系の卒業生を学科別に100年以上も追

跡調査した結果がある。それによれば, 体育系は文科系よりも寿命が6.2

歳短く, 激しい運動を長期に続けたためだとしている。

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気を考える (81) それでは運動量としては, はるかに軽いジョギングではどの

ような意見があるのか。デンマークの心臓病の専門医による35年にわたる追

跡調査によると, 定期的にジョギングをする人は, そうでない人と較べると寿命

が男性で6.2年伸びたと云う。誰もが走りたくなるかも。


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気を考える (82) ジョギングの効果を主張する肯定派に対して, ジョギングの害を説

く否定派は, ジョギングの教祖と呼ばれたジェームズ・フィックスが、52歳の若さでジ

ョギング中に心筋梗塞で急死した話を例に出すことが多い。だから害なのだと。生命

体も社会構造も複雑系なのである。


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気を考える (83) マラソンやジョギングが寿命を縮めるという仮説の根拠は, 激しい運

動を長い時間にわたり行うことで, 体内に活性酸素を大量に取り込み, 有害な過酸化

脂質を発生させて, 細胞を傷つけるということにある。過酸化脂質は, 老化を早め, 動

脈硬化や心筋梗塞などを誘発するという。

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気を考える (84) 活性酸素は, 人体にとって毒ではあるが, 体内にはその毒を中和さ

せるスーパーオキシドディスムターゼなどが存在する。問題は, 活性酸素と抗酸化シ

ステムのバランスであり, どの程度の運動がこのバランスを崩し, 健康に影響を与える

かは十分に解明されていないという。


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気を考える (85) どの程度の運動量が, 活性酸素と抗酸化システムのバランスを崩

すのかが, 解明されていないので, 今なおマラソンもジョキセングも盛んである。もし

その境界線が, 統計学的ではなく, 科学的に実証されたならば, スポーツ界は蜂の

巣を突いたような騒ぎになるかも知れない。


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「第一章東京下町風景への旅」

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